November 05, 2005

想いを込めて

アーティストの育成で、ヴォイトレとは別に心のトレーニングをする場合がある。

これは、決して心が欠落しているからではなく、むしろ逆に素晴らしいからこそ、
開花させるためのものだ。 エモーショナルなどと表現されるが、ひとことで言う
と、感情移入。「楽曲を心で感じて、湧き上がる想いを歌に込める」ための訓練。

愛、苦しみ、悲しみ、悩み、喜び、葛藤、挫折、勇気、希望・・・そういったもの
を数ヶ月かけて、徹底的に心で感じさせる。そして、
「自分はその楽曲を通じて、誰に対してどんなメッセージを送るのか」という、
ゆるぎない想いを使命にさせる、つまり、想いをコミットさせて、メッセンジャー
にすることだ。

このトレーニングができている人と、できていない人とでは、楽曲を1フレーズ
聴けばすぐわかるくらい、抑揚の広がりが全く別物になる。

実は、この話は次回のセミナーの講義の中で話そうと思っている。
何故なら、誰でも聴けば違いがわかる、というところが問題だからだ。

言い換えれば、どんなに華麗なテクニックで飾っても、本質的にそこに「想い」が
込められていなければ、実は全部、相手にバレている
ということなのだ。

昔はずいぶんと背伸びもしたし、自分を守るために壁も作ったし、仕事でも私生活
でも自分をまわりに合わせようと無理をしたけれど、結局は全部バレているんだ、
っていうことや、まわりが自分をどう思うかなんていうことよりも、自分が大切に
したいことはもっと他にある、って思えた時から、どうでも良くなってしまった。

自分は永遠に生きている訳じゃないし、絶対に明日が来るっていう保証なんかない。
だからこそ、今、伝えなくっちゃいけない。

大切なのは、想いを持って生きること。
上手に言葉にできなくたって、言葉にしなくたって、そこに想いがありさえすれば、
相手にはきっと感じ取ってもらえる。 想いは伝わる。
強い想いを持った生き方は、メッセージそのものなんだと思う。

大切な人には、自分がいなくなってもずっと人から大切にされてほしい。
だから、それぞれの大切な人を本当に大切にして生きていってほしい。
そのためには、自分自身に対しても愛情を持って生きていってほしい。
そして、そういう想いを持ったメッセンジャーになってほしい。

「本当に大切にすることって、どうすることなんだろう?」

私の大切な人には、そういう大切なことを伝えておきたい。
自分が関わっていられる間に、全部を伝えきっておきたい。
だからこそ、今、伝えておきたい。

どんな時でも、何があっても、いつでもそういう想いを込めて、大切な人たちと
関わっていきたいと思う。 限りある時間の中で。  



  



Posted by exceedblog at 08:02clip!想いを込めて | 閲覧回数の多い記事