まだ小さな息子に、いつもこう言い聞かせています。
「相手が先に悪いことをしてきたなら、
自分は絶対に悪くないのなら、
男の子とはどんな喧嘩をしても全部許す。
その代わり、どんな意地悪をされても、
嘘をつかれても、殴られても、つねられても、
相手が女の子だったら、黙ってやられなさい。
そして、全部許しなさい。
もし女の子を殴ったら、
どんな理由があっても絶対に許さないからな。」
出かける時には、いつもこんな会話をしています。
「パパがいない時、ウチを守るのは誰だ?」
「ボク」
「そうだ。ママとお姉ちゃんを守るのは君だ。
頼むぞ。信じてるからな。」
2人きりになった時は、いつもこう伝えています。
「今はどんな失敗をしても、これから先どんな間違い
をしても、ちゃんと謝れば全部許す。
その代わり、大人になったら世の中の役に立て。
君にはきっと、すごいことができるんだ。」
3歳児にどこまで理解できるのかはわかりませんが、
あと何度、彼の誕生日を祝い、あと何度、彼と桜を
見れるだろうと考えた時、本当は「伝えたいこと」が
山ほどあります。
それらを全部は伝えきれなくても、せめて、これだけ
は託しておきたくて、彼の記憶に刻んでおきたくて、
想いを込めて、このメッセージを伝え続けています。
ご自分の事業を営む皆さんへ。
残念ながら、あなたはその事業に永遠に携わり続ける
ことはできません。 否、来年も携われている保証さえ
どこにもありません。 時間には限りがあるのですから。
その事実を受け入れた時、どうしてもこれだけは成して
おきたい、あるいは成すべき、決して目を背けることが
できない「想い」とは、何なのでしょうか。
それを果すことが、その事業の使命であり、そして、
それを果たさせることが、事業主としての使命です。
あなたの事業を、あなたのことを、待っている人がいる
のなら、その「想い」を果たさなければなりません。
これから日本経済に吹き荒れるハリケーンの中で、事業
を営み続けるにあたり、このことは忘れないでください。
最悪なのは、伝えきれなかったことが山ほどあることや、
遣り残したことが山ほどあることではなく、一番大切な
どうしても成したかった、たった1つのことさえ成せずに、
そこで全てが終わりになってしまうこと。
終わらせないためには、「事業を存続させる」ことに
生きるのでなく、「事業を発展させて文化を創る」こと
に、時間とエネルギーを全力で注ぎ続けること。
めざす意志が終わった時、全てのコトは終わるのです。
Until it ends there is no end.