December 07, 2006

負のスパイラルを断ち切る

親からDVを受けて育った人の圧倒的多数が、自分も子供に対して
DVをしてしまう、というデータがある。

「自分は絶対に親のようにはならない」「愛情深く子育てしよう」
と思っているにもかかわらず、だ。

この連鎖を心理学的に分析すると、DVを受けて育った人は、愛情を
与えられずに育っているため、実は「愛情のある子育てとは何か」
を体感していない(良い見本を知らない)ので、どうしていいのか
わからず、悩み苦しみ、限界を超えてDVをしてしまい、そんな自分
に絶えられなくて余計に悩み苦しみ、更なるDVへ発展していく・・・
ということだそうだ。

・愛情を注いでもらえなかった人は、自分の子供に愛情を注げない。

・ダメ出しとお説教で育った人は、自分の子供にお説教ばかりする。

・話を聞いてもらえなかった人は、子供の話をしっかり聞けない。

・信じてもらえなかった人は、自分の子供を信じてあげられない。

 ・・・・それは子供に対してだけでなく、関わる人すべてに対して。


幼少の頃や思春期の頃に、家族や友人から受けた心の傷は、自分を
生涯苦しめるのだそうだ。 そして、望まずとも同じことを子供に
与えてしまう。 そうして育った子供は、やがてそのまた子供へ。
無限に続いていく悲しいスパイラル


「子供は親を選んで生まれてくる」という言葉がある。

自分が幸せになるために最も相応しい相手、または輪廻転生の概念
で言うならば、次の世もこの人と共に生きたいと願う相手、を選ぶ
のだと言う。

だとするなら、そのスパイラルを断ち切らなければならないことに
気付かせるために、または、断ち切ってくれると信じて、生まれて
くるのではないか、と思う。


もし、辛い経験や辛い思い出があって、そのことで今も苦しんでいる
のなら、そんな思いをするのは自分までで終わりにさせなければ・・・。
延々と、脈々と受け継がれていく無限連鎖のスパイラルは、自分の
ところで終わりにさせなければ・・・。


辛い経験から目を背けるだけの生き方は、「強がり」でしかない。
そんな“被害者意識”は今すぐに捨ててしまえばいい。

自分こそがそのスパイラルを断ち切るために選ばれたのだ、という
使命感を持って、本当のめざすべき理想のカタチをはっきりと掴み
(良い見本を明確に描き)、その実現に真正面から立ち向かうことが
「強く生きる」ということなのだと思う。


・スパイラルを断ち切れば、子供には辛い思いをさせずに済む。

・スパイラルを断ち切れば、自分は呪縛から解かれ、幸せになる。

・スパイラルを断ち切れば、子供は愛情と幸せを知って育つ。

 ・・・・・そしてそのまた子供に愛情を与え、幸せに生きていく。

強く生きること、スパイラルを断ち切ることは、ペイフォワードされる。


自分を信じて、選んで生まれてきてくれた子供の瞳をまっすぐに見て、
抱きしめて、誓ってほしい。