October 20, 2015

お母さんの手当て

小さい子供が、お腹が痛くなったり具合が悪くなった時、お母さんが
そっとお腹や背中をさすって手当てをしてあげると、不思議と症状が
緩和して元気を取り戻したりする。

大きくなって、それと同じことを自分で自分にやってみるのだけど、
何かが違うようで、あの不思議な魔法は生じない。

あれって、何なのだろうか。
物理的には、同じはずなのに。

気持ちの問題、気のせいなのか。
それとも目に見えない何かがあるのか。


別に、ここで波動とかエネルギーとかを議論する気はないのだけど、
あの感じって、とても大切なものなんだと思う。

誰かがシンドイ状況の時、医者に連れていくとか、薬を与えるとか、
あるいは代替え治療の何かをするとか、布団と水枕を用意するとか、
物理的に実行すべき選択肢はいろいろあるのだろうが、

まず最初にやるべきは(一番大切にするべきは)、
あの不思議な魔法・お母さんの手当てなんじゃないかな、って思う。

本当に効果があるのか無いのか、そんなものはわからないけれど、
シンドイ人の傍らに寄り添い、
胸に、お腹に、背中に、頬に手を当て、そっと体を寄せ、手を握り、
想いを込めて、願いをかけて、愛しむ。


自分自身のためには発動できない魔法が、大切な人のためなら出る。
何か不思議なものが溢れ出てしまう。

それは気のせいかもしれない。
ごくごく微量な何かでしかないのかもしれない。

でも、どんなにシンドイ時でも、それがあれば、生き返れる。
どんな闇の淵からでも、それがあれば、帰って来れる。


今の世の中って、本当に生きづらい。
みんなシンドイ。

いつも明るく、元気にふるまっているあの人も。
今日も笑顔で優しく微笑んでくれたあの人も。
今、目の前にいる、かけがえのない大切な人も。


すごいことや立派なことなんて何一つできなくたって構わないから、
本当は誰にでもできるはずの、
何も持ち合わせていなくても、何の資格も経験もなくてできるはずの

想いを込めたその魔法を、

もっともっと、今日も、明日も、毎日、惜しみなく使ってしまうあなた
になったら、ちょっと素敵だと思いませんか。





自身のビジネスのコアに何を置くか。
それは時にサービスであったり、サポートであったり、ケアであったり、
全てのコトにおいて、それがカタチに顕れる。

子育てとビジネスの本質は同じところにある。