与えることが受け取ることです。
その価値に気付き、与えることを実践してほしい。
ですが、
与えてしまってはいけないモノやタイミングがあります。
経営コンサルタントとして、時に、クライアント様が今何をすれば
目先の成果を最大に得られるかがわかっていながら、何をするか
を教えずに、その判断基準を自ら体得していただくことに注力する
ことがあります。
子育ても、人間関係も、それと同じように思います。
自分が与え続けてしまうことで、将来その人を
「誰かから与えてもらうことばかりを期待する乞食のような人」に
してしまってはいけない。
大切な人であればあるほど、尚更。
複数のNPO活動を通じて、児童養護施設に身を寄せる子ども達の
自立支援活動を行なっていますが、私たちは、全ての子どもを無条件
に支援することはしません。
どんなに小さなことでもいいから、精一杯の努力をしている子ども達
だけを支援しています。
彼らを乞食にしてはならないのです。
与えるという行為は尊いものですが、そこに与える側の自己満足が
介入してしまうと、それはもはや相手のためではありません。
本当に相手のためを思うなら、自分にとって大切な人であるならば、
苦労するところは苦労させ、掴み取るべきを掴み取らせてあげるだけ
の、忍耐や信念を伴わせる必要があります。
そこまでの思い入れを持って与えるからこそ、大切なことが伝わる
のだと思います。