December 17, 2009

今、目の前にあるもの

本日、お招きを受けて参加したNPO法人ユニバーサルファッション協会
商品研究会の会合の席で、素晴らしいビデオを拝見させていただいた。

内容は、脳梗塞や脳卒中などによって、片麻痺などの障碍を抱えた方
を、作業療法によるリハビリで、生き生きと元気になってもらう施設を
運営している作業療法士さんのドキュメンタリー。


元郵便局員の男性が、施設の案内係を任されて、一所懸命に役割を果た
そうと必死にチャレンジする。 2時間かけての案内だが、練習の時は
1時間で歩けなくなってしまった。

しかし本番では、途中で作業療法士が車イスに座らせたにも関わらず、
自ら車イスを手放し、とうとう最後まで歩き通して、案内係という大役
を果たしきる。 それだけでも素晴らしいのに、役目を終えるとすぐに
プールに入って、進んで歩行訓練を行なう。

誰かの役に立ちたいという意欲や、自分が誰かの役に立てるということ
を実感できる素晴らしさが、急速に彼のリハビリを進展させる。

片麻痺になって、死ぬことばかりを毎日考えていた女性が、片手で料理
を始め、やがて同じように片麻痺になった女性たちに、片手での料理を
教えるお料理教室を任される。

人の役に立てるということが彼女の生きがいとなり、楽しみ喜びとなり、
いつの間にか、おぼつかなかった活舌もすっかり良くなり、まさに今、
生き生きと輝く姿が映し出される。

どちらも、素晴らしい笑顔で輝いて生きていらっしゃる。

作業療法士は言う。

「自分が人の役に立てる。そこに生きがいを見つけ、喜びを見つけた時、
麻痺になる以前よりもっと生き生きと輝く。そして、
“脳卒中になったことに感謝しています”と言う。
これが、障碍を持った方のゴールなんです。
乗り越えることで、それまで見えなかったものを手に入れるんです。」


短いビデオでしたが、本当に感動しました。
この作業療法士さんとも、近いうちにお会いすることになるでしょう。


私は、経営コンサルティングという仕事をしていますが、経営改善が
自分のミッションだとは思っていません。

溢れる想いに突き動かされて、たくさんの方に喜びや感動を与えること
を生業としている方々、それを生業としたい方々の、想いの具現化を
お手伝いさせていただいている、本当の成功に出会えることの感動を
手にしていただいている、ということに誇りを持っています。

想いが紡がれ、感動と感銘がリレーションされ、そうしたことの対価
として収益を得させていただけること、人の役に立ちたいという方の
お役に立ててビジネスをさせていただいていることに、日々、深い感謝
を感じています。

子どもに洋服を買ってあげる時、おいしい御飯を食べさせてあげる時、
この繊維の1本1本に、このお米の1粒1粒に、たくさんの感謝が
詰まっているんだよ、と教えてあげられることに、日々、深い喜びを
感じています。


今、目の前にあるのは、感謝ですか? 生きがい・喜びですか?

辛さ、苦しさ、悲しさ、切なさ、悔しさ・・・そういう感じ方や見え方
をする物事ばかりが目の前にある、という方もいらっしゃるかもしれ
ませんが、それは、自分の中心にそれがあるから、全てがそう見えて
しまっているだけなのかもしれません。

どうして自分が・・・を乗り越えて、誰かの役に立てる自分を手に入れる。

感謝も喜びも生きがいも、誰かにもらうものではなくて、誰かに感動を
与える(人の役に立つ)ことで、その結果、受け取るものなのだと
思います。

与えることが受け取ること


今年1年、どれだけのものを受け取ることができましたか?
どれだけの成果を得ることができましたか?

それがとりもなおさず、自分のしてきたことの価値そのものです。

もし不充分であるならば、残り2週間を、自分の想いに従って生き抜いて
ください。 そして、1人でも多くの方に、感動を与えてください。


ビジネスとは、「感動と感銘によるダイナミックリレーション」です。