November 01, 2013

伝える を 伝わる に変える

プレゼンテーションについての講義を求められる機会が多々あるのですが、
「伝える」で苦労をなさっている方はとても多いのだな、といつも思います。

ビジネスではそれが事業成果に直結しますし、子育てにおいても、夫婦関係
や恋愛においても、あるいは家族や友人関係でも、コミュニケーションとして
の「伝える」は、必要不可欠にして、最大の難題なのかもしれません。


テクニカルな面で言えば、

・言葉や表現によって話題を魅力的に見せて相手の気持ちを引き付けるとか、
・しゃべり方とかテンポとか間によって相手をますます引き込んでいくとか、
・図や写真を見せたり場面を想像させたりして臨場感を引き出していくとか、
・大事なキーワードは言って聞かせるのではなく本人の心に湧き上がらせるとか、
・効果や演出を最大限に発揮してエンターテインメントとしてそこに顕すとか、

いろいろな手法があるにはあるのですが、
本当の意味で「伝える」をしたい(「伝わる」にしたい)のであれば、まず何より

・本当に伝わってほしいこと
・そのために共有しておかなければならないこと
・その場の状況や相手の今の気持ち

を見極めるクセを持つこと、つまり、本質を見る目を養うこと
が大事なんです。


たとえば、

小さい子がお母さんに話をする時、何から何まで全部並べて一所懸命に話す
のだけど、こっちは夕飯の支度で忙しいので、「何を言いたいの?」「それで?」
「だからどうしたの?」・・・っていう感じになって、最後は仕方がないから
「ふーん、良かったね」で、話が終わり、互いに煮え切らない感じになったり。

こんな風に、話下手な人は、とても楽しいことがあったり、とてもびっくりした
ことがあって、共感してほしいのに、共有したいのに、自分がしゃべると話が
ちっとも面白くない。 だから必死にしゃべるので、ますます面白くなくなるし
全然伝わらない、ということを繰り返してしまいます。


反対に、熟練者の場合は、

子育てをよく勉強しているし、子供の話をたくさん聞いてあげるけれど、自分の
気持ちはちゃんと「伝わっているはず」って思って、子供を育てよう育てようと
してしまう。 だから子供は、お母さんのことが大好きだから、私の話を聞くんじゃ
なくて「私にお母さんの話をして」「応援させて」「頼って」と、いつも思ってしまう。

「認めてくれているなら、レールを敷かないで私のことは私に決めさせて」
「愛してくれているなら、信頼しているなら、ちゃんと正直につらいことも話して」
「不安や悩みをちゃんと聞いて、一緒に考えて、力になってあげたい」
。。。子供だって、そう思っているんじゃないでしょうか。

マネージメント上手な方が陥る「伝わらない」は、自分はそこそこやっている自負
があるからこそ、話下手の「伝わらない」より問題は深刻だったりします。


あるいは、夫婦の間で、

奥さんはただ話を聞いてほしいだけなのに、物事や気持ちを整理するために
吐き出したいだけだったり、共感してほしいだけなのに、夫の方は一所懸命に
アドバイスしようとしたり、問題解決してあげようとしたり、貢献してあげたい
一心で(この「してあげたい」も問題ですが)、頓珍漢なことになったり。

奥さんは、最初にちゃんと伝えておくべきことがあるんです。
ご主人も、そんな奥さんの気持ちをちゃんと汲み取るべきなんです。

でも、やっぱり奥さんは、恥ずかしがらずに、ちゃんと
「大丈夫だよ」「俺は君の味方だよ」「がんばれ」って、「言ってほしい」ということ
を言わないと、伝わってほしいことが伝わらないですよね。


家庭の中や友人関係で起きている「伝わらない」は、ビジネスでも全く同じこと
を引き起こしているはずです。
ただし、嫌だと思う人は離れていくので、それは見えづらくわかりづらいです。

・商材の良さや事業の意義が伝わらない。
・想いや情熱が伝わらない。
・誤解されやすい、最初はいいのに次第に距離が離れていく。


それは、売上や事業成果に直結します。


もし、「伝える」を極めたい(営業力とかクロージング力を持ちたい)のなら、
テクニカルな訓練を受けて、営業の達人になるのも選択肢ですが、それは
あなたに向いているのか、本当の問題解決になるのかは疑問です。
(別記事参照)

口下手でも、照れ屋でも、人間的なコミュニケーションの本質に迫って、
共感してもらえるような、分かち合えるような、親子や夫婦で交わしていきたい
モノと同じ「伝わる」でビジネスをしていきたいのなら、

見極めるクセを持つこと、つまり、本質を見る目を養うことです。


【伝える】を【伝わる】に変える。

ビジネスと子育ては全く同じ。

どちらかのフィールドで体現できれば、必ずもう片方のフィールドでも体現できる。
新たな気づきや学びは、どちらのフィールドにおいても体現できる。


Sync of Emotional Vibration.

想いの波動を同期させる。

心が震える感動。。。
心に響くメッセージ。。。
すべてはバイブレーションです。

自分の想いの波動を大切な人の胸の鼓動と同期させて、分かち合い、分かり合う。